最近のニュースで話題になった関東最大級のスカウトグループ「ナチュラル」について、今回は詳しく取り上げます。

近年は、風俗店への斡旋行為などに対する取り締まりや罰則が強化されており、スカウトを巡る問題も以前より厳しく見られるようになっています。

関東最大スカウト集団「ナチュラル」

最近のニュースで、関東最大級のスカウトグループ「ナチュラル」が逮捕されたという報道を目にした方もいるかもしれません。

なぜ逮捕されたのか。
そう疑問に感じている方も多いと思いますが、まず大きかったのは関東を中心に全国的に目立つ存在になっていたことです。

スカウトとは、街中で女性に声をかけ、興味を示した相手に対して、どの店に紹介するかを見極める役割を担う存在です。

普段、道を歩いていると、スーツ姿の男性が女性に声をかけている場面を見かけることもあるでしょう。
そうした声かけの中で、相手の目的や希望収入などを探りながら、紹介先を選別していきます。

全国的に見ても知名度が高かったのが「スカウトグループナチュラル」だったといえます。

職業安定法違反とは

ここで、職業安定法違反について簡単に整理します。

問題になりやすいのは、次のような流れです。

・スカウトした女性を店に紹介する。
・提携している店から、紹介した女性の売上の一部を報酬として受け取る。

対象になる店は、キャバクラ、クラブ、スナック、ヘルス、ソープなど、夜の街で女性が働く業種に広がります。

こうした店へ女性を紹介し、その見返りとして売上の一部を継続的に受け取る行為は、違法と判断される可能性があります。

その報酬を多額に受け取っていたとみられているのが、「スカウトグループナチュラル」だったわけです。

職業安定法違反の刑事処罰の最高刑は

職業安定法違反には刑事処罰があり得ます。

最高刑は、10年以下の懲役または300万円以下の罰金です。

一方で、実際の量刑は事案ごとに異なります。

一般的には、懲役6か月から1年6か月程度、執行猶予3年から5年程度が付く判決も見られます。

ただし、必ずこの範囲に収まるとは限りません。
受け取っていた報酬額、組織の規模、関与の深さ、社会的な注目度、捜査への対応状況などが、量刑判断に影響する可能性があります。

執行猶予が付く可能性はあるとしても、主犯格や中心人物とみなされれば、処罰が重くなることも十分考えられます。

スカウトされる女性たちの心境

スカウトされる女性の中には、深刻な悩みや事情を抱えている人も少なくありません。

すでに風俗店で働いていて、より条件の良い店への移籍を考えている人もいるでしょう。

また、思うように指名が入らないキャバ嬢や、生活費や借金に追われている女性の中には、闇金に手を出してしまっているケースも考えられます。
ただ、そうした悩みをスカウトマンにそのまま打ち明ける人は多くないはずです。

スカウトされる側には、ホスト通い、ブランド品への依存、見栄、生活苦など、さまざまな問題が絡んでいることがあります。

「スカウトグループナチュラル」のような組織は、言葉巧みに女性を口説き、紹介先の店へ送り届けるまでが役割です。
ただ、その後のケアやフォローには、また別の難しさがあるでしょう。

実際には、紹介先に出勤しない、無断欠勤になる、音信不通になるといった問題も起こりやすいはずです。

それでも、こうした組織は声かけのプロです。
短時間の会話の中で相手の状況を見抜き、反応を確かめているのかもしれません。

夜の街は、一般的な昼職より時給が高い場合も多く、一度その収入水準を経験すると、元の生活に戻るのが難しくなることがあります。

金銭感覚が変わってしまえば、生活水準を下げるのも簡単ではありません。
これは特定の地域だけの話ではなく、全国の歓楽街に共通しやすい問題です。

だからこそ、簡単な誘惑に乗らないことが、自分を守るために大切だといえます。

スカウトされた女性

スカウトされることに慣れている女性もいるでしょう。
一方で、大都会に初めて来た人や、旅行中に声をかけられる人もいます。

慣れている女性なら、スカウトマンとのやり取りにもある程度対応できるかもしれません。
しかし、初めて声をかけられた女性は、緊張や恐怖を感じることもあるはずです。

「スカウトグループナチュラル」は、ターゲットにした女性とのコミュニケーションを取る力が高かったとも考えられます。

中には、半ば強引に誘導されたように感じた人もいたでしょう。

そして人間の怖いところは、慣れてしまうと元に戻りにくくなることです。

今まで経験したことのないような扱いを受けたり、強く求めてくる客が現れたりすると、気持ちが大きくなってしまうことがあります。

そこから欲求が膨らみ、夜の仕事で得る給料だけではやりくりできなくなり、闇金など、一時的に金を貸してくれそうなところを探してしまうこともあり得ます。

そこから始まるのは、自分の体力や時間を削り続ける苦しい生活かもしれません。

夜の世界の金銭感覚から闇金地獄へ

キャバ嬢や風俗嬢は、一般的な仕事より高収入になりやすい面があります。

時給が高かったり、太客をつかめたりすれば、給料はさらに増えます。
店への貢献度が上がれば、扱いも特別になり、気持ちが大きくなることもあるでしょう。

ただ、その環境にのまれてしまうと、自分に大きな負荷がかかります。

その負担の発散方法を間違えれば、ホスト通いにのめり込むなど、収入以上の出費につながることがあります。

それでも、「スカウトグループナチュラル」のような組織は、店から紹介料を受け取っている立場です。
紹介された女性がその後どう苦しくなろうと、組織側には痛くも痒くもない可能性があります。

むしろ、そうした状況のほうが都合が良いと考える人間がいても不思議ではありません。

歓楽街そのものがすべて悪いわけではありません。
ただ、強い意思を持たないまま高収入だけに引かれて入ってしまうと、人生が崩れる危険もあるということです。

収入が多いから大丈夫ではありません。
お金の使い方を誤れば、闇金に手を出す流れにもつながります。

まとめ

「スカウトグループナチュラル」のような組織が街中で声かけを行う背景には、さまざまな問題が連鎖しやすい現実があります。

自分で選んだ道だと思っていても、考え方を少し誤るだけで、闇金のような危険な存在に頼ってしまうことがあります。

闇金を利用すれば、当然ながら儲かるのは闇金側です。
また、スカウトグループから店を紹介された女性が頑張れば頑張るほど、スカウト側にも利益が生まれる構造になりやすい面があります。

深刻な悩みを抱えている人もいるでしょう。
しかし、ストレス発散の方法や金の使い方を間違えると、働いた収入だけでは生活が回らなくなり、無理なシフトや闇金利用に追い込まれることがあります。

歓楽街は昔から存在する場所ですが、近年は違法行為への摘発が強まっています。
令和の今は、以前なら見過ごされていたような行為でも、厳しく追及される可能性があります。

仕事を選ぶのは本人の自由です。
ただ、収入に見合った生活を意識しないと、闇金に手を出したり、過密な勤務で心身を壊したりすることにつながります。

散財は控えめにし、無理のない範囲で計画的に行動してください。

闇金に頼った先にあるのは、楽な解決ではありません。
最終的に苦しくなるのは自分自身だということを、忘れないでほしいです。

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